年金はいつからもらえるの?働いていてももらえるの?手続きは?

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年金は老後の大切な生活資金ですが、定年退職したら、いつからもらえるのか、働いていてももらえるのか、とても気になる問題です。
年金の手続きミスとか入力の外部委託とか、マイナスのニュースが流れるたびに、私の年金は大丈夫かしらと心配になってしまいます。
そこで、定年退職後の年金についてすこし調べてみました。

年金はいつからもらえるの?

そもそも公的年金は、
国民年金
日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する年金でいわゆる基礎年金です。
厚生年金
厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務するすべての人と公務員が加入する年金。自動的に国民年金にも加入するため、国民年金の給付である「基礎年金」に加えて「厚生年金」を受けることになります。給付の金額は報酬比例(報酬額と加入期間によって決まります。

以前には公務員が加入する共済年金があったのですが、平成27年10月から、共済年金と厚生年金の格差を是正すべく、厚生年金に一本化されました。

そして、その年金がいつからもらえるかということです。

国民年金の老齢基礎年金(定額部分)の支給開始年齢は「原則65歳支給開始」です。
厚生年金の老齢厚生年金(報酬比例部分)については、昭和61年4月以前では「原則60歳支給開始」となっていましたが、徐々に支給開始年齢が引き上がられ、平成12年の改正では生年月日(男女別)によって支給開始年齢も引き上げられることが決定しました。
男性は昭和36年4月2日以降、女性は昭和41年4月2日以降厚生年金の支給開始年齢が完全に65歳からになります。

かなり昔に遡りますが、もともと厚生年金は55歳支給でした。ただ、男性は昭和29年の厚生年金改正時に55歳から60歳に引き上げが決まりました。
そして、昭和62年3月までに厚生年金保険制度の老齢年金の受給権が発生した人は、男性の場合60歳から、女性の場合55歳から老齢年金が支給されていました。しかし、高齢化が進み、財政もだんだんと厳しくなってきたので、昭和61年4月に旧法時代の老齢年金を廃止し、新たに老齢厚生年金を設け、老齢厚生年金の支給開始年齢を65歳からとしたのです。

しかし、昭和61年3月までに年金の受給権が発生した人は60歳(女性の場合は55歳)から年金が支給されていたのに、昭和61年4月以降に受給権が発生人は65歳から支給さてたのでは一気に5年(女性は10年)の空白期間が生れてしまいます。最悪、1日違いの誕生日で10年支給開始が遅れるなんて…そこで、ゆっくりと時間をかけて段階的に年金の支給開始年齢を引き上げていくようになったのです。

まずは、老齢厚生年金の定額部分(国民年金分、後に老齢基礎年金)について
男性 60歳から65歳に
(3年に1歳ずつ、平成13年度から12年かけて支給開始年齢の引き上げ)
女性 60歳から65歳に
(3年に1歳ずつ、平成18年度から12年かけて支給開始年齢の引き上げ)
そして、男女とも平成30年には老齢基礎年金は原則、65歳支給開始となりました。
国民年金が65歳支給なので、一緒になりましたね。

次は老齢年金の報酬比例部分です。
男性 60歳から65歳に
(3年に1歳ずつ、平成25年度から12年かけて支給開始年齢の引き上げ)
女性 60歳から65歳に
(3年に1歳ずつ、平成30年度から12年かけて支給開始年齢の引き上げ)

このような支給開始年齢に男女差があるのは、いまでは想像もつかないでしょうが、昔(?)は、採用が男性のみとか、結婚したら退職するとか、定年は女性は55歳、男性は60歳などとたくさんの男女差があったのです。
早い話、定年の年齢差が支給開始年齢差になったのですね。
ちなみに、公務員は定年の男女差がないので、男性と一緒です。
年金の一本化は公務員女性には辛いところですね。定年になったら、すぐに年金(恩給なんて言われた時代もありましたね)をもらえ、十分に生活出来たようです。

働いていてももらえる、在職老齢年金とは?

なんとなく年金のことがわかったところで、60歳で定年退職して、年金を受給できるのが65歳、5年間どうしたらいいの?ととても不安になりますよね。

まずは、年金定期便で自分の年金加入の確認や老齢年金の種類と見込額を確認してみましょう。

老齢年金の種類と見込額のところでは、国民年金をみると、65歳~老齢基礎年金として1年間の受給見込額が記載してあります。
その下に、厚生年金保険として、一般厚生年金期間、公務員厚生年金期間、私学共済厚生年金期間のところでは、それぞれ加入していたところで、○○歳~特別支給の老齢厚生年金として1年間の受給見込額が記載してあります。

とは言っても、満額の年金がもらえるのは原則65歳からですから、特別支給の老齢厚生年金は月10万程度。
少しは働いて…

そうです、働いても年金はもらえます
これは、在職老齢年金制度です。
厚生年金の被保険者となって働く場合に受け取る老齢年金のことを「在職老齢年金」といいます。
ただ、収入によっては、年金の全部または一部がストップすることがあるので注意が必要です。

在職老齢年金の年金額は、受給している老齢厚生年金の月額と総報酬月額相当額により、年金額が調整されます。
在職老齢年金は64歳までと65歳以上でしくみが違います。

64歳までは
1.総報酬月額相当額と老齢厚生年金の月額の合計が28万に達するまでは年金は全額支給になります。
2.28万を上回る場合は一部停止になります。
(総報酬月額相当額の増加2に対し、年金額1の停止)
3.総報酬月額相当額が47万円を超える場合は、さらに増加した分だけ年金が停止になにます。

基本月額は、加給年金額を除いた特別支給の老齢厚生年金の月額です。
総報酬月額相当額は
(その月の標準報酬月額)+(直近1年間の標準賞与の合計)÷12

65歳以上では
1.総報酬月額相当額と老齢厚生年金の月額の合計が47万に達するまでは年金は全額支給になります。
2.47万を上回る場合は一部停止になります。

そうなんです。
収入によって年金の支給額が変わるのです。
総報酬月額相当額というのが鍵ですね。

まず、標準報酬月額とは…
毎年、4・5・6月に支給された報酬月額を平均して、健康保険・厚生年金保険法の保険料額表に当てはめて、毎年1回その年の9月から翌年の8月までの標準報酬月額が定められます。
その後1年経過する前に、報酬月額変更届の提出事由に該当した場合は報酬月額変更届の届出に基づき標準報酬月額が変わります。
ということは、「標準報酬月額」は毎月変動しうるということですね。
定年後の就職は月給制なんてあまり望めません。日々雇用であれば、結構変動があるわけですよ。なのに、良いときの給料で1年間計算されたらショックですよね。
直近1年間の標準賞与の合計とは…
その名のとおり、2018年4月なら、「2017年5月から2018年4月まで」を指し、その期間にもらった賞与の合計額になります。
定年退職でボーナスを結構もらっていれば、その後の半年ちょっとは停止額があるかもしれませんね。

このように、「総報酬月額相当額」は毎月算定されるという点がポイントです。
そして、この「総報酬月額相当額」という指標を用いて、年金の支給停止額の計算が毎月行われるということです。
なお、この「総報酬月額相当額」の計算は、会社が提出する「報酬月額算定基礎届」「報酬月額変更届」「賞与支払届」などに基づき自動的に計算されます。
したがって、在職老齢年金をもらっている人は「総報酬月額相当額」算定のためには何の手続きもする必要はないのです。
これで、安心して自分のペースで働けますね。

定年後の働き方の色々

ほかにも、定年退職してから働く場合に高年齢雇用継続給付を受ける場合もありますが、在職老齢年金の支給を受けながら、同時に高年齢雇用継続給付の支給を受け取る期間については、高年齢雇用継続給付の給付額に応じて、年金の一部が支給停止となる場合があります。

目一杯働くのか、フルタイムではなく働くのか、定年後の働き方には色々な選択肢があります。
厚生年金に加入しないパート社員やアルバイト、あるいは自営業者として働く場合には、受け取る老齢年金がストップすることはありません。

まとめ

定年退職後、働けるうちは働きたい。ゆっくりもしたい。お金も欲しい。
人それぞれ、色々な考え方もあり、事情もあります。
年金をもらいながら、楽しく、いきいきと生活したいですよね。

ただ気をつけたいのは、特別支給の老齢厚生年金はその時にもらえる額なのです。
年金定期便の見方を間違い、62歳の特別支給の老齢厚生年金の額を62歳でもらい始めるとずーっとその額と勘違いして65歳からの老齢基礎年金が加算されるまで待ってしまうとか、繰り下げて増額にしようとか請求を遅らせてはいけません。
年金定期便では62歳で受給した年金額が生涯続くのではなく、62歳になったら、65歳になったらと段階的に積み上がっていくのです。
「繰り下げ」の制度も65歳以降の老齢厚生年金には「繰り下げ」によって増額される制度がありますが、特別支給の老齢厚生年金にはそれがありません。
今は働いているから、「繰り下げ」で増額しようと5年後に請求したら、5年分がまとめて振り込まれるだけです(税金面でも面倒かも)。
また、年金を受け取る権利は5年で時効を迎えるので、さかのぼって請求できるのは5年分のみです。
特別支給の老齢厚生年金はその時に手続きをしましょう。

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